はじめに
昭和20年以降に発生した気象災害(台風、風水害、雪害)のうち、死者・行方不明者数が100人以上の事例をまとめます。
一方、顕著な災害を起こした自然現象(火山、地震、気象)に対して気象庁は名称を定めています。気象災害(台風を除く)では顕著な被害(損壊家屋等1,000棟程度以上または浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害、特異な気象現象による被害など)が発生した場合に、台風では顕著な被害(損壊家屋等1,000棟程度以上または浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害など)が発生し、かつ後世への伝承の観点から特に名称を定める必要があると認められる場合に名付けられます。
名称の付け方は気象災害(台風を除く)では「元号年+月+顕著な被害が起きた地域名+現象名(豪雨、豪雪、暴風、高潮等)」で、台風では「元号年+顕著な被害が起きた地域・河川名+台風」が原則です。
この記事では、昭和31年(1956年)4月17日から18日にかけて被害をもたらした「発達した低気圧」についてまとめます。乾燥と強風により関東地方と東北地方の所々で大火が発生し、北海道では漁船の遭難や石狩川の氾濫が発生しました。
概要
昭和31年(1956年)4月15日に朝鮮半島付近で発生した低気圧が16日から17日にかけて日本海を発達しながら東北東のち北東へ進み、全国的に南風が強く吹き、気温が上がり乾燥しました。 そして、17日午後には寒冷前線が日本列島を通過し、関東地方と東北地方は10~20m/sの強風となりました。乾燥と強風により関東地方と東北地方の所々で大火が発生し、北海道では漁船の遭難や石狩川の氾濫が発生しました。

4月17日~18日における期間降水量、最大風速、最大瞬間風速を、最大風速が大きかった順にまとめると下表になります(赤字はそれぞれの最高値)。北海道の各地や青森県で最大風速が20m/sを超える強風でした。一方、降水量は多くはありませんでした。
| 観測地点 | 期間降水量(mm) | 最大風速(m/s) | 最大瞬間風速(m/s) |
|---|---|---|---|
| 雄武(北海道雄武町) | 6.9 | 26.4 | |
| 江差(北海道江差町) | 4.6 | 26.4 | 29.9 |
| 留萌(北海道留萌市) | 7.5 | 25.8 | 32.7 |
| 浦河(北海道浦河町) | 1.8 | 24.2 | 29.1 |
| 寿都(北海道寿都町) | 34.6 | 23.9 | 32.6 |
| むつ(青森県むつ市) | 7.4 | 23.8 | 28.7 |
| 室蘭(北海道室蘭市) | 13.4 | 22.6 | |
| 青森(青森県青森市) | 6.3 | 22.6 | 28.1 |
| 苫小牧(北海道苫小牧市) | 18.5 | 22.5 | 25.1 |
| 羽幌(北海道羽幌町) | 2.3 | 22.0 | |
| 岩見沢(北海道岩見沢市) | 17.6 | 21.4 | 28.0 |
| 函館(北海道函館市) | 3.4 | 20.8 |
被害状況
全体の被害は死者が47人、行方不明者が53人、住家全壊が2棟、半壊が10棟、床上浸水が1,087棟、床下浸水が1,320棟などでした。
北海道では20m/s以上の強風によりニシン漁の漁船の遭難が相次ぎ、死者が32人、行方不明者が10人でした。また、降水量は多くなかったものの融雪が加わったため、石狩川の氾濫等により死者が15人、行方不明者が43人でした。また、乾燥と強風により関東地方と東北地方の所々で大火が発生し、福島県常葉町では町中心部の建物約600棟が全半焼し、焼損範囲が99,000㎡、死者が1人、重傷が3人、り災者が1,303人の被害でした。
まとめ
昭和31年4月17日から18日の「発達した低気圧」についてまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
郡山地方広域消防組合ホームページ



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