大雨による災害(2) 土砂災害

大雨による災害(2) 土砂災害 自然災害に備えるブログ Ready Japan 大雨
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この記事は下記の方にお勧めです。

・大雨による災害の種類を知りたい方
・土砂災害の種類を知りたい方
・土石流、地すべり、崖崩れについて知りたい方

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はじめに

大雨が降ると身近なところでは電車が運休したり、道路が通行止めになったりして生活に影響を与えます。また、近年では台風や集中豪雨による災害が増えてきており、特に線状降水帯が発生することによる大雨での災害には甚大なものもあります。

大雨による災害は大きく分けると「洪水」と「土砂災害」です。この記事では土砂災害についてまとめます。

土砂災害の種類と原因

土砂災害は大きく分けると土石流地すべり崖崩れがけくずれ(急傾斜地の崩壊)火山災害の4種類があります。土石流、地すべり、崖崩れは大雨や地震がきっかけになり発生し、火山災害はその名の通り火山活動によって発生します。

土石流

土石流とは

土石流は山から流れてくる急勾配な渓流で発生します。台風や長雨、集中豪雨などにより山腹や川底の石や土砂が一気に下流へと押し流される現象で、時速20~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させることもあり、また、道路や鉄道などの交通網にも被害を及ぼします。

土石流の前兆現象

土石流の主な前兆現象として下記を挙げられます。このような現象を感じられた時には安全な場所への避難が必要です。

  • 山鳴りがする
  • 急に川の水が濁り、流木が混ざり始める
  • 腐った土の匂いがする
  • 降雨が続くのに川の水位が下がる
  • 立木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえる
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土石流対策

土石流対策として砂防堰堤さぼうえんてい山腹工渓流保全工といった工事が行われています。

砂防堰堤

砂防堰堤は砂防ダムとも呼ばれるもので、渓流の上流に建設することにより土砂を貯め、土砂の生産・流出を抑制します。土砂が砂防堰堤に貯まることで川の勾配が緩やかになり、川底や河岸が削られていくのを防ぐとともに、土石流の破壊力を弱める効果があります。

砂防堰堤には不透過型と透過型があります。不透過型はコンクリートの堰(せき)で川の流れをせき止めるタイプのもので、一般的にイメージされる砂防堰堤です。

一方、透過型はオープンタイプの砂防堰堤で、川の水や土砂を自然に近いかたちで流すことができます。そのため、魚、水棲昆虫、動物などが堰堤の上流と下流を行き来しやすいという特長があります。ただし、堰堤に溜まった岩や土砂、流木等を除去するなどの管理が必要です。

山腹工

土石流が発生すると斜面の山肌が露出し、そのままだと山の崩壊が拡大し、下流へ土砂が流出してしまいます。また、崩壊場所では、山の表面の土が移動しやすく、植物の生育が困難で、ますます崩壊が拡大します。山腹工は斜面をコンクリートの枠や壁で押さえて固定したり、斜面に木や草を植えたりすることにより山が崩れるのを防ぐ工事です。

渓流保全工

渓流保全工は、床固工護岸工などを組み合わせて土砂や水が安全に流れるようにする工事のことです。

床固工は川の途中に石やコンクリートで階段や背の低い砂防堰堤のようなものをいくつも作ることにより、川の流れの勢いを弱めたり、川底の土砂が下流に流れないようにしたりする工事です。ハイキングの途中やキャンプ場の近くの川で見たことがある方も多いのではないでしょうか。

護岸工は水の力で川岸が削られたれたり、堤防が壊されたりするのを防止するために、川岸や堤防の表面をコンクリートブロックや石で覆って保護する工事です。多くの川で工事が行われているので、ほとんどの方が見たことがあるのではないでしょうか。

地すべり

地すべりとは

地すべりは比較的緩やかな斜面で発生する災害で、斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象です。大雨や雪が降ったときに起こりやすく、広い範囲にわたって起こるため、家、田畑、道路などの交通網などが一度に被害を受けます。また、一旦動き出すとこれを完全に停止させることは非常に困難です。

地すべりが動く速さは1日に数ミリ程度で目に見えないほどですが、一気に数メートル動くこともあります。また、何十年にもわたって少しずつ続く地すべりもあれば、地震などがきっかけで突然発生する地すべりもあります。さらに、地すべりによってせき止められた川の水が決壊し、下流に大災害をもたらすこともあります。

地すべりの前兆現象

地すべりの主な前兆現象として下記を挙げられます。このような現象を感じられた時には安全な場所への避難が必要です。

  • 地面のひび割れや陥没
  • がけや斜面から水が噴き出す
  • 井戸や沢の水が濁る
  • 地鳴り・山鳴りがする
  • 樹木が傾く
  • 亀裂や段差が発生する

地すべり対策

地すべり対策は「抑制工」と「抑止工」といった工事で行われています。

抑制工は地すべりの原因となる地形は地下水などによる応力を取り除く工事で、表面排水路工、横ボーリング工、集水井工、護岸工などがあります。

抑止工は地すべりの滑動しようとする応力そのものを力で抑える工事で、アンカー工や杭工などがあります。

地すべりと棚田

棚田は日本の原風景のひとつとも言え、その美しい風景が観光地になっているところもあります。

棚田は地すべりが多く発生する土地に作られていることが多くあります。地すべりが多いところは地下水が多く、湧水の池なども多いため農業用水が豊富です。また、地すべりにより地面が深いところまでよく耕したような状態になっており、さらに、土の粘土が農作物を育てるのに良い性質を持っているため田んぼに適しています。

土砂災害を乗り越えて作られた棚田は日本人の努力と知恵の結晶とも言えるのではないでしょうか。

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崖崩れがけくずれ(急傾斜地の崩壊)

崖崩れとは

崖崩れは崖や急な斜面で発生する災害で、斜面の地表に近い部分が雨水の浸透や地震等でゆるみ、突然崩れ落ちる現象です。突発的に発生し崩れるスピードが速く、災害が発生してからの避難は困難なため、危険を感じたら早めに避難することが大切です。人家の近くで発生すると逃げ遅れる人も多く、死者の割合が高い特徴があります。

勾配の急な斜面や、水の集まりやすい斜面は注意が必要で、特に、過去に崖崩れのあった斜面の周囲は要注意です。

崖崩れの前兆現象

崖崩れの主な前兆現象として下記を挙げられます。このような現象を感じられた時には安全な場所への避難が必要です。

  • 崖にひび割れができる
  • 小石がパラパラと落ちてくる
  • 崖から水が湧き出る
  • 湧き水が止まる・濁る
  • 地鳴りがする

崖崩れ対策

崖崩れ対策として「擁壁工」や「法枠工」といった工事が行われています。

擁壁工は斜面の下にコンクリート擁壁を造ることで斜面下部の崩壊を直接抑止し、上部からの崩壊土砂を人家の手前でくいとめる壁です。

法枠工は斜面にコンクリートの枠を組み、その枠内を植生等で被覆することによって斜面の安定を図ったり風化や浸食を防ぐものです。

擁壁工や法枠工を山間部に行った時に見かけたことがある方は多いのではないでしょうか。

深層崩壊

深層崩壊は記録的な大雨が降ったときなどに、山の表面(表土)だけでなく、深層の地盤までもが崩壊土塊となる比較的規模の大きな崩壊現象です。

平成23年の紀伊半島大水害で奈良県五條市の赤谷地区で発生した深層崩壊は、高さが東京スカイツリーおよそ1本分の高さ、崩れた土砂の量は東京ドームおよそ7.5杯分の量と言われています。

火山災害

火山の噴火により、火砕流、溶岩流、堆積した火山灰などが雨水により流下する火山泥流、噴石、降灰などの災害が発生します。火山活動の発生を防ぐことはできませんが、溶岩流や火山泥流を人家や道路などのない安全な方向に導くための導流堤などの施設の整備や、監視カメラなど各種センサーを設置することで火山活動のモニタリングが行われています。

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まとめ

この記事をまとめます。

  • 土砂災害には土石流、地すべり、崖崩れがあります
  • 土石流は急勾配な渓流で発生する、集中豪雨などにより急勾配な渓流山腹や川底の石や土砂が一気に下流へと押し流される現象です
  • 土石流対策として砂防堰堤、山腹工、渓流保全工といった工事が行われています
  • 地すべりは斜面の一部あるいは全部がゆっくりと斜面下方に移動する現象です
  • 地すべり対策として抑制工や抑止工といった工事が行われています
  • 崖崩れは崖や急な斜面の地表に近い部分が突然崩れ落ちる現象です
  • 崖崩れ対策として擁壁工や法枠工といった工事が行われています

 

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