この記事は下記の方にお勧めです。
・台風の大きさや強さについて知りたい方
・台風の発生数や上陸数について知りたい方
台風の大きさと強さ
台風はその勢力を目安を表すために、10分間平均風速を基に「強さ」と「大きさ」で分類されています。台風の強さは最大風速により「猛烈な」、「非常に強い」、「強い」、「階級なし」の4段階で、最大風速との関係は下表の通りです。
階級 | 最大風速 |
---|---|
猛烈な | 54m/s(105ノット)以上 |
非常に強い | 44m/s(85ノット)以上~54m/s(105ノット)未満 |
非常に強い | 33m/s(64ノット)以上~44m/s(85ノット)未満 |
(名称なし) | 33m/s(64ノット)未満 |
出典:気象庁ホームページ「台風の大きさと強さ」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-3.html)。一部加工
また、台風の大きさは強風域(風速15m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径により「超大型」、「大型」、「階級なし」の3段階で、強風域の半径との関係は下表の通りです。
階級 | 風速15m/s以上の半径 |
---|---|
超大型(非常に大きい) | 800km以上 |
大型(大きい) | 500km以上~800km未満 |
(名称なし) | 500km未満 |
出典:気象庁ホームページ「台風の大きさと強さ」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-3.html)。一部加工
なお、超大型の台風は下図のように強風域が本州を覆うほどの大きさになります。
気象庁による台風情報では台風の大きさと強さを組み合わせて「超大型で非常に大きい台風」や「大型で強い台風」のように発表されます。
台風の発生数、接近数、上陸数
台風は年間約25個発生し、約12個が日本に接近、約3個が上陸します。ここで、「接近」は台風の中心が国内のいずれかの気象庁の気象官署から300 km以内に入った場合を、「上陸」は台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合を意味します。
下表は1991年から2020年の台風の発生数、接近数、上陸数の月別の30年平均値で、また、下図はグラフ化したものです。台風は年間を通して発生していること、6月から10月に日本に影響があることがわかります。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
発生数 | 0.3 | 0.3 | 0.3 | 0.6 | 1.0 | 1.7 | 3.7 | 5.7 | 5.0 | 3.4 | 2.2 | 1.0 | 25.1 |
接近数 | 0.2 | 0.7 | 0.8 | 2.1 | 3.3 | 3.3 | 1.7 | 0.5 | 0.1 | 11.7 | |||
上陸数 | 0.0 | 0.2 | 0.6 | 0.9 | 1.0 | 0.3 | 3.0 |
下表は2023年1月1日から10月10日までの台風の発生数、接近数、上陸数です。なお、発生数よりも接近数の方が多い月があるのは月を跨いで接近することがあり、2度カウントされる台風があるからです。平均値と比較すると2023年は発生数が15個と少なく(年平均25個)、上陸数は8月の1個だけでした。上陸数が0個というのが2008年と2020年ありましたが、平均値との比較では異常に台風が少ない年だったと言えるかもしれません。
2023年 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年間 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
発生数 | 1 | 1 | 1 | 3 | 6 | 2 | 1 | 15 | |||||
接近数 | 1 | 2 | 1 | 3 | 3 | 1 | 11 | ||||||
上陸数 | 1 | 1 |
出典:気象庁ホームページ「台風の統計資料」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-4.html)
中心気圧
上陸直前の中心気圧が最も低かったのは1961年の台風18号(第二室戸台風)で中心気圧は925hPaでした。2番目に低かったのは1959年の台風15号(伊勢湾台風)で中心気圧は929hPaでした。いずれも大きな被害をもたらしました。
近年で上陸直前の中心気圧が低かった台風は2022年の台風14号で、中心気圧940hPaで鹿児島市付近に上陸しました。この台風は大分県佐伯市で最大瞬間風速 50.4 メートルを観測するなど、各地で最大瞬間風速の観測史上1位の値を更新しました。また、線状降水帯が多数回発生し、各地に水害をもたらしました。
これらの台風はすべて大きな被害をもたらしており、中心気圧が低い台風は大変危険であることに間違いはありません。
発生日と上陸日
台風の発生日がもっと早かったのは2019年の台風1号で1月1日に発生しました。また、台風の発生日が最も遅かったのは2000年の台風23号で12月30日に発生しました。
一方、台風の上陸日が最も早かったのは1956年の台風3号で4月25日に鹿児島県へ上陸しました。また、台風の上陸日が最も遅かったのは1990年の台風28号で11月30日に和歌山県へ上陸しました。
日本では夏から秋にかけてが台風シーズンですが、季節外れの台風も存在します。
まとめ
この記事をまとめます。
この記事は気象庁ホームページ「台風について」を参考に作成しました。
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