災害をもたらした気象事例(25) - 宮古島台風 -

災害をもたらした気象事例(25) - 宮古島台風 - 大雨
この記事は約5分で読めます。
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

はじめに

昭和20年以降に発生した気象災害(台風、風水害、雪害)のうち、死者・行方不明者数が100人以上の事例をまとめます。

一方、顕著な災害を起こした自然現象(火山、地震、気象)に対して気象庁は名称を定めています。気象災害(台風を除く)では顕著な被害(損壊家屋等1,000棟程度以上または浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害、特異な気象現象による被害など)が発生した場合に、台風では顕著な被害(損壊家屋等1,000棟程度以上または浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害など)が発生し、かつ後世への伝承の観点から特に名称を定める必要があると認められる場合に名付けられます。

名称の付け方は気象災害(台風を除く)では「元号年+月+顕著な被害が起きた地域名+現象名(豪雨、豪雪、暴風、高潮等)」で、台風では「元号年+顕著な被害が起きた地域・河川名+台風」が原則です。

この記事では、昭和34年(1959年)9月に被害をもたらした「宮古島台風(昭和34年台風第14号)」についてまとめます。この台風は宮古島で最大瞬間風速64.8m/sを記録したほか、長崎県や北海道で強風により高波や高潮による浸水被害が発生しました。

台風の経路

宮古島台風(昭和34年台風第14号)は9月12日にグアム島付近で発生し、非常に強い勢力で15日19時頃に宮古島を通過しました。そして、東シナ海から17日9時に対馬海峡に達し、日本海に入って加速し、18日夜半には宗谷海峡付近を通過し、19日9時に樺太南部に達して温帯低気圧になりました。 

1959年台風第14号
宮古島台風(昭和34年台風第14号)経路図(出典:気象庁ホームページ)

台風の概要

この台風は、9月12日11時の飛行機観測では中心気圧が995hPa、最大風速が17m/sでした。 そして、14日21時には中心気圧が920hPa、最大風速が70m/s、風速が25m/sの暴風半径が300kmに達し、それ以後16日昼頃までが最盛期でした。宮古島(沖縄県平良市)では最低気圧908.1hPa、最大風速53.0m/s(最大瞬間風速64.8m/s)と非常に強い勢力でした。また、暴風域が広く、九州や北海道では25m/sを超える強風が吹きました。

主な観測地点での最低海面気圧、最大風速、最大瞬間風速は下表の通りです(最大風速が大きい順)(赤字はそれぞれの最高値(気圧は最小値))。宮古島の他、長崎県や北海道で強風でした。

観測地点最低海面気圧(hPa)最大風速(m/s)最大瞬間風速(m/s)
宮古島非常に強い勢力908.153.064.8
久米島(沖縄県久米島町)34.046.8
江差(北海道江差町)984.733.942.7
平戸(長崎県平戸市)981.431.134.8
敦賀(福井県敦賀市)997.026.733.4
厳原(長崎県厳原町)970.826.543.6
室蘭(北海道室蘭市)984.825.828.9
広島(広島市中区)991.825.736.8
西郷(島根県西郷町)985.225.246.2
洲本(兵庫県洲本市)996.224.936.2
枕崎(鹿児島県枕崎市)997.924.134.2
石垣島(沖縄県石垣市)977.623.730.5
函館(北海道函館市)988.523.629.0
羽幌(北海道羽幌町)979.923.530.0
雄武(北海道雄武町)980.123.528.6
福岡(福岡市中央区)985.823.538.1

また、9月15日~18日における期間降水量、最大日降水量、最大1時間降水量を、期間降水量が多かった順にまとめると下表になります(赤字はそれぞれの最高値)。期間降水量は宮古島の248.3mmが最大で、ついで屋久島の246.0mmでした。最大日降水量は屋久島の234.2mmが最大で、最大1時間降水量は宮古島の61.9mmが最大でした。

観測地点期間降水量(mm)最大日降水量(mm)最大1時間降水量(mm)
宮古島(沖縄県平良市)248.7150.661.9
屋久島(鹿児島県上屋久町)246.0234.233.6
石垣島(沖縄県石垣市)172.1164.841.3
久米島(沖縄県久米島町)163.791.727.8
油津(宮崎県日南市)131.079.548.5
静岡(静岡県静岡市)122.384.230.6
都城(宮崎県都城市)119.2111.346.1
鹿児島(鹿児島県鹿児島市)105.688.128.2

被害状況

宮古島では暴風雨のため、島の7割の住家が損壊しました。また、長崎県や北海道を中心に波浪や高潮による浸害水や船舶被害がありました。

全体の被害は死者が47人、行方不明者が52人、負傷者が426人、住家の全壊が4,994棟、半壊が7,888棟、流失が143棟、全焼が2棟、半焼が1棟、一部破損が3,525棟、床上浸水が3,526棟、床下浸水が10,834棟などでした。

なお、宮古島台風は気象庁が名称を定めた気象現象の3事例目です。

まとめ

宮古島台風(昭和34年台風第14号)についてまとめます。

  • 宮古島台風(昭和34年台風第14号)はグアム島付近で発生し、非常に強い勢力で宮古島を通過し、東シナ海から対馬海峡に達し、日本海を通り、宗谷海峡付近を通過しました
  • 宮古島では暴風雨のため、島の7割の住家が損壊しました
  • 長崎県や北海道を中心に波浪や高潮による浸害水や船舶被害がありました
  • 全体の被害は死者が47人、行方不明者が52人、負傷者が426人、住家の全壊が4,994棟、半壊が7,888棟、流失が143棟、全焼が2棟、半焼が1棟、一部破損が3,525棟、床上浸水が3,526棟、床下浸水が10,834棟などでした

この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
防災科学技術研究所ホームページ
沖縄県公文書館

コメント

にほんブログ村 その他生活ブログ 地震・災害へ

にほんブログ村 その他生活ブログ 防犯・防災グッズ へ

にほんブログ村 住まいブログ 防犯・防災へ

タイトルとURLをコピーしました