昭和20年以降に発生した気象災害(台風、風水害、雪害)のうち、死者・行方不明者数が100人以上の事例をまとめます。
一方、顕著な災害を起こした自然現象(火山、地震、気象)に対して気象庁は名称を定めています。気象災害(台風を除く)では顕著な被害(損壊家屋等1,000棟程度以上または浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害、特異な気象現象による被害など)が発生した場合に、台風では顕著な被害(損壊家屋等1,000棟程度以上または浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害、相当の人的被害など)が発生し、かつ後世への伝承の観点から特に名称を定める必要があると認められる場合に名付けられます。
名称の付け方は気象災害(台風を除く)では「元号年+月+顕著な被害が起きた地域名+現象名(豪雨、豪雪、暴風、高潮等)」で、台風では「元号年+顕著な被害が起きた地域・河川名+台風」が原則です。
この記事では、昭和28年(1953年)7月16日から25日にかけて被害をもたらした「南紀豪雨」についてまとめます。梅雨前線による豪雨が和歌山県北部を襲い、日高川の堤防が決壊し、大災害になりました。「紀州大水害」とも呼ばれています。
概要
昭和28年(1953年)7月15日に梅雨前線上を低気圧が発達しながら日本海に進み、低気圧の通過後、前線は20日まで関東から九州地方にかけて停滞しました。

7月16日~25日における期間降水量、最大日降水量、最大1時間降水量を、期間降水量が多かった順にまとめると下表になります(赤字はそれぞれの最高値)。前線の活動により九州から東北地方にかけて大雨となりました。特に紀伊半島では17~18日を中心に豪雨となり、期間降水量が700mmを超えた所もあり、有田川や日高川などが決壊して大災害になりました。
| 観測地点 | 期間降水量(mm) | 最大日降水量(mm) | 最大1時間降水量(mm) |
|---|---|---|---|
| 阿久根(鹿児島県阿久根市) | 474.1 | 299.1 | 58.8 |
| 尾鷲(三重県尾鷲市) | 419.8 | 267.7 | 87.1 |
| 三島(静岡県三島市) | 402.5 | 167.8 | 35.7 |
| 長崎(長崎県長崎市) | 382.2 | 200.6 | 71.8 |
| 高知(高知県高知市) | 368.2 | 218.0 | 72.0 |
| 高山(岐阜県高山市) | 344.6 | 76.4 | 29.0 |
| 潮岬(和歌山県串本町) | 312.8 | 192.9 | 45.0 |
| 伏木(富山県高岡市) | 287.6 | 68.6 | 24.8 |
| 飯田(長野県飯田市) | 284.6 | 112.6 | 26.7 |
| 静岡(静岡県静岡市) | 278.7 | 90.4 | 24.8 |
| 輪島(石川県輪島市) | 278.7 | 84.9 | 39.7 |
被害状況
全体の被害は死者が713人、行方不明者が411人、負傷者が5,819人、住家の全壊が7,704棟、半壊が2,125棟、床上浸水が20,277棟、床下浸水が66,202棟などでした。特に和歌山県では日高川の堤防が決壊して野口・御坊地区を中心に大きな被害を受け、死者・行方不明者が220人にのぼるなど、和歌山県全体で死者が615人、行方不明者が431人、負傷者が5,709人、家屋の全壊が3,209棟、半壊が1,678棟、流失が3,896棟、床上浸水が12,734棟などの大災害になりました。
南紀豪雨に関わる自然災害伝承碑が、和歌山県御坊市、日高川町、奈良県野迫川村などに残されています。

まとめ
昭和28年の南紀豪雨についてまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
御坊市ホームページ
気象庁ホームページ
国土地理院ホームページ





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