- はじめに
- 1981年から1990年に発生した地震
- インドネシアの地震(1981年)
- 道孚地震(1981年)
- コリント地震(1981年)
- イラン南部の地震(1981年)
- エルサルバドルの地震(1982年)
- イエメン・アラブ地震(1982年)
- アフガニスタンの地震(1982年)
- ナルマン-ホラサン地震(1983年)
- ギニアの地震(1983年)
- チリ地震(1985年)
- メキシコ地震(1985年)
- タジキスタンの地震(1985年)
- アンドレアノフ諸島の地震(1986年)
- エルサルバドルの地震(1986年)
- ニュージーランドの地震(1986年)
- 花蓮港沖の地震(1986年)
- エクアドル地震(1987年)
- インドネシアの地震(1987年)
- アラスカの地震(1987年)
- アラスカ湾の地震(1988年)
- ネパール地震(1988年)
- 瀾滄・耿馬地震(1988年)
- スピタク地震(1988年)
- タジキスタンの地震(1989年)
- Macquarie Ridge地震(1989年)
- ロマ・プリータ地震(1989年)
- ニューカッスル地震(1989年)
- 青海共和地震(1990年)
- ルードバール地震(1990年)
- フィリピン地震(1990年)
- まとめ
はじめに
日本は地震が多く発生する国であることは言うまでもありません。2000年から2009年の期間に全世界でM6.0以上の地震が1036回発生しましたが、日本で212回(約20%)発生しており、その多さは際立っています。しかし、80%は海外で発生しており、巨大地震による大きな被害も毎年のようにニュースになっています。
下図は2014年から2023年の期間に発生した震央分布図です。プレートの境界で大きな地震が多く発生していることがわかります。
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この記事では、20世紀以降に日本を除く世界で発生した巨大地震や被害者が多かった地震をまとめます。
1981年から1990年に発生した地震
インドネシアの地震(1981年)
1981年1月19日にインドネシアのイリアンジャヤで発生した地震です。地震の規模はM6.7で、死者は1,400人でした。
道孚地震(1981年)
1981年1月24日に中国の四川省道孚県で発生した地震です。地震の規模はM6.9で、死者が126人、負傷者が724人でした。
コリント地震(1981年)
1981年2月24日にギリシャのコリントで発生した地震です。地震の規模はM6.7で、死者が21人、負傷者が400人でした。余震も多く、2月25日にはM6.4、3月4日にはM6.3の地震がありました。この地震によりアテネでは16,000棟の建物に大きな被害がありました。
イラン南部の地震(1981年)
1981年6月11日にイラン南部のケルマーンで発生した地震です。地震の規模はM6.7で、死者は3,000人でした。
また、7月28日にもM7.1の地震が発生し、死者は1,500人でした。
エルサルバドルの地震(1982年)
1982年6月19日にエルサルバドルのサン・サルバドルで発生した地震です。地震の規模はMw7.3で、死者は8人でした。
イエメン・アラブ地震(1982年)
1982年12月13日にイエメン・アラブ共和国(現在のイエメン共和国の一部)で発生した地震です。地震の規模はM6で、死者が2,800人、負傷者が4,000人でした。
アフガニスタンの地震(1982年)
1982年12月16日にアフガニスタンのバグラーンで発生した地震です。地震の規模はM6.6で、死者が500人、負傷者が3,000人でした。
ナルマン-ホラサン地震(1983年)
1983年10月30日にトルコ東部のナルマン-ホラサンに被害をもたらした地震です。地震の規模はM6.9で、死者は1,400人でした。
ギニアの地震(1983年)
1983年12月22日にギニアのガワールで発生した地震です。地震の規模はM6.2で、死者が643人、負傷者が150人でした。
チリ地震(1985年)
1985年3月3日チリで発生した地震です。サンアントニオ港沖約40kmの海底深さ約15kmが震源で、地震の規模はM7.7、死者は179人でした。津波も発生しました。
メキシコ地震(1985年)
1985年9月19日にメキシコのミチョアカンで発生した地震です。 ゲレロ州とミチョアロン州の境界付近の沖合30kmを震源とし、地震の規模はM8.1、死者が4,765人、行方不明者が900人、負傷者が14,268人でした。メキシコシティに大きな被害をもたらしました。また、津波も発生しました。
さらに、9月21日にはM7.6の余震が発生しました。
タジキスタンの地震(1985年)
1985年10月13日にタジキスタンのカイラクムで発生した地震です。地震の規模はM5.9で、死者もありました。
アンドレアノフ諸島の地震(1986年)
1986年5月7日アリューシャン列島のアンドレアノフ諸島で発生した地震です。地震の規模はM7.7でした。津波が発生し、アダック島で160cm、ハワイ島ヒロで48cm、ミッドウェー島で64cmでした。日本では御前崎と父島で28cmでした。
エルサルバドルの地震(1986年)
1986年10月10日にエルサルバドルのサン・サルバドルで発生した地震です。地震の規模はM5.4と大きくはありませんが、直下型地震だったため死者が1,226人、負傷者が8,076人、倒壊した家屋が3万戸、被災者が15万人と大きな被害になりました。
ニュージーランドの地震(1986年)
1986年10月20日にニュージーランドのケルマデク諸島で発生した地震です。地震の規模はM8.2で津波が発生しました。
花蓮港沖の地震(1986年)
1986年11月15日に台湾の花蓮港沖で発生した地震です。地震の規模はM7.8で死者が13人、負傷者が45人でした。津波が発生し、宮古島の平良で30cmの津波を観測しました。
エクアドル地震(1987年)
3月6日にエクアドルのアンデス山脈東側で発生し、エクアドルとコロンビアに被害をもたらした地震です。地震の規模は前震がM6.1、本震がM6.9で、死者は5,000人でした。エクアドルでは地震によるダムの決壊で洪水が発生し、また、東部油田地域から西海岸への石油とガスのパイプラインが約20kmにわたって破壊されました。
インドネシアの地震(1987年)
1987年11月26日にインドネシアのPantar島で発生した地震です。地震の規模はM6.5で、死者が83人、負傷者が108人でした。津波も発生しました。
アラスカの地震(1987年)
1987年11月30日にアメリカのアラスカ州で発生した地震です。地震の規模はM7.6で津波も発生しました。
アラスカ湾の地震(1988年)
1988年3月6日にアリューシャン列島で発生した地震です。地震の規模はM7.6で、津波が発生しました。
ネパール地震(1988年)
1988年8月21日にインドとネパールの国境付近で発生した地震です。地震の規模はM6.6でした。インドのビハール州で死者が282人、負傷者が3,766人、被害家屋が15万戸でした。ネパールでは死者が721人、負傷者が7,329人、被害家屋が10万戸でした。アジア大陸とインド大陸が衝突し、ヒマラヤの造山活動が起きている地震が多い地域です。
瀾滄・耿馬地震(1988年)
1988年11月6日 中国の雲南省瀾滄とビルマ(現在のミャンマー)の国境付近で発生した地震です。地震の規模は1回目がM7.6、2回目がM7.2で、 死者が748人、負傷者が7,751人でした。
スピタク地震(1988年)
1988年12月7日にアルメニア(当時ソ連)で発生した地震で、スピタク、レニナカン、キロバカンに大きな被害をもたらしました。地震の規模はM6.8で、死者が2万5,000人(6万人の説もあり)、負傷者が2万人でした。震源地から約90kmのところにあるアルメニア原子力発電所に被害はありませんでした。
タジキスタンの地震(1989年)
1989年1月22日にタジキスタンのGissarで発生した地震です。地震の規模はM5.3で、死者は274人でした。
Macquarie Ridge地震(1989年)
1989年5月23日にニュージーランドと南極の間の海域で発生した地震です。地震の規模はM8.2で津波が発生しました。
ロマ・プリータ地震(1989年)
1989年10月17日にアメリカのカリフォルニア州で発生した地震です。地震の規模はM7.1で、死者が62人、負傷者が3千人以上でした。建物の倒壊や橋の崩落がありました。
ニューカッスル地震(1989年)
1989年12月28日にオーストラリアのニューカッスルで発生した地震です。地震の規模はM5.6で、死者が13人、負傷者が160人でした。オーストラリアで発生した地震としては観測史上最大で、死者が確認された初めての地震でした。
青海共和地震(1990年)
1990年4月26日に中国青海省共和県で発生した地震です。地震の規模はM6.9で、死者が119人、負傷者が2,049人でした。
ルードバール地震(1990年)
1990年6月20日にイランのルードバールで発生した地震です。地震の規模はM7.6で、死者が約5万人、負傷者が約20万人、家屋を失った人が約50万人でした。震源の深さが約10kmと浅かったこともあり甚大な被害となりました。
フィリピン地震(1990年)
1990年7月16日にフィリピンのルソン島中央部で発生した地震です。地震の規模はM7.8で、死者が2,430人、負傷者が3,513人でした。バギオではホテルが倒壊し、大きな被害になりました。
まとめ
この記事をまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
内閣府防災情報のページ
宇津徳治,2004,世界の被害地震の表(古代から2002年まで),宇津徳治先生を偲ぶ会,東京,電子ファイル最終版.
JICA報告書
JICA報告書
消防防災博物館ホームページ
東北大学ホームページ
験震時報 第55巻(1992)157-171.
消防防災博物館ホームページ
気象庁ホームページ
新潟大災害研年報,第10号(1988)35-50.
京都大学防災研究所年報 第32号A (1989)71-95.
JICA報告書
気象庁ホームページ
消防防災博物館ホームページ
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