- はじめに
- 1951年から1960年に発生した地震
- 花蓮-台東地震(1951年)
- 当雄地震(1951年)
- Kern County 地震(1952年)
- 当雄地震(1952年)
- カムチャツカ地震(1952年)
- Torud 地震(1953年)
- イェニジェ地震(1953年)
- ギリシャの地震(1953年)
- 山丹地震(1954年)
- ルソン島の地震
- アルジェリアの地震(1954年)
- ミンダナオ島の地震(1955年)
- 四川会理地震(1955年)
- アフガニスタンの地震(1956年)
- アモルゴス地震(1956年)
- 花蓮地震(1957年)
- アリューシャン地震(1957年)
- アバント地震(1957年)
- バイカル湖北東の地震(1957年)
- マーザンダラーン地震(1957年)
- メキシコの地震(1957年)
- ゴビ・アルタイ地震(1957年)
- イランの地震(1957年)
- エクアドルの地震(1958年)
- リツヤ湾地震(1958年)
- エトロフ沖地震(1958年)
- 恒春近海地震(1959年)
- アガディール地震(1960年)
- チリ地震(1960年)
- まとめ
はじめに
日本は地震が多く発生する国であることは言うまでもありません。2000年から2009年の期間に全世界でM6.0以上の地震が1036回発生しましたが、日本で212回(約20%)発生しており、その多さは際立っています。しかし、80%は海外で発生しており、巨大地震による大きな被害も毎年のようにニュースになっています。
下図は2014年から2023年の期間に発生した震央分布図です。プレートの境界で大きな地震が多く発生していることがわかります。
この記事では、20世紀以降に日本を除く世界で発生した巨大地震や被害者が多かった地震をまとめます。
1951年から1960年に発生した地震
花蓮-台東地震(1951年)
1951年10月22日に台湾で発生した地震です。地震の規模はM7.3で、同日中にM7.0 以上の地震が3回発生しました。死者が68人、重傷者が106人、軽傷者が750余人、住家の損壊が2,389軒でした。
また、11月25日にもM7.5とM7.3の2回の地震が発生し、死者が17人、重傷者が91人、軽傷者が235人でした。
当雄地震(1951年)
1951年11月18日に中国の西蔵(チベット)で発生した地震です。地震の規模はM8.0でした。
Kern County 地震(1952年)
1952年7月21日にアメリカのカリフォルニア州カーン郡で発生した地震です。地震の規模はM7.7でした。7月22日、23日、25日、28日に余震もありました。
当雄地震(1952年)
1952年8月18日に中国の西蔵(チベット)で発生した地震です。地震の規模はM7.5でした。
カムチャツカ地震(1952年)
1952年11月4日にカムチャッカ半島南東部沿岸で発生した地震です。地震の規模はM7.9(Mw9.0)でした。太平洋プレートと北米プレートの境界で発生した海溝型の巨大地震です。カムチャツカ半島や千島列島に最大18mの津波が発生しました。また、北海道から本州の太平洋側にも最大3mの津波が発生し、約1200軒の家屋浸水の被害がありました。
Torud 地震(1953年)
1953年2月12日にイランのTorudで発生した地震です。地震の規模はM6.3で、死者は973人でした。
イェニジェ地震(1953年)
1953年3月18日 にトルコ西部のイェニジェで発生した地震です。地震の規模はM7.4で、死者は1,103人でした。
ギリシャの地震(1953年)
1953年8月12日にギリシャで発生した地震です。地震の規模はM7.2で、死者は800人でした。この地震でケファロニア島の州都のアルゴストリに大きな被害がありました。
山丹地震(1954年)
1954年2月11日に中国の甘粛省山丹県で発生した地震です。地震の規模はM7.2で、死者は47人でした。
ルソン島の地震
1954年7月2日にフィリピンのルソン島のソルソゴン市ベーコンで発生した地震です。地震の規模はM6.8で、死者は22人でした。
アルジェリアの地震(1954年)
1954年9月9日にアルジェリア北部で発生した地震です。地震の規模はM6.8で、死者が1,350人、負傷者が1,000人以上でした。改正メルカリ震度階でX〜XIの揺れがありました。
ミンダナオ島の地震(1955年)
1955年3月31日にフィリピンのミンダナオ島のラナオで発生した地震です。地震の規模はM7.6で、死者は465人でした。
四川会理地震(1955年)
1955年9月23日に中国の四川省会理県魚鮓で発生した地震です。地震の規模はM6.8で、死者は593人でした。
アフガニスタンの地震(1956年)
1956年6月9日にアフガニスタンのバーミアンで発生した地震です。地震の規模はM7.3で、死者は350人でした。
アモルゴス地震(1956年)
1956年7月9日にギリシャのアモルゴス島で発生した海溝型の地震です。地震の規模はM7.5で、死者は53人でした。トルコのイズミル市の被害が大きく、ビルの倒壊などがありました。
花蓮地震(1957年)
1957年2月24日に台湾で発生した地震です。地震の規模はM7.2で、死者は7人でした。
アリューシャン地震(1957年)
1957年3月9日にアラスカ州のアリューシャン列島で発生した地震です。地震の規模はMw8.6で1200kmにもわたるプレート境界が破壊した巨大地震であったと言われています。この地震により太平洋の広い範囲で津波が観測され、津波の高さはアリューシャン列島のユニマック島で12m、ハワイのカウアイ島で16m、広尾で106cmでした。
アバント地震(1957年)
1957年5月26日にトルコのアバントで発生した地震です。地震の規模はM7.1で、死者は500人でした。
バイカル湖北東の地震(1957年)
1957年6月27日にソ連(ロシア)のバイカル湖北東で発生した地震です。地震の規模はM7.6で、死者が1,200人という説があります。
マーザンダラーン地震(1957年)
1957年7月2日にイランのマーザンダラーンで発生した地震です。地震の規模はM7.1で、死者は1,200人でした。
メキシコの地震(1957年)
7月28日にメキシコのゲレロで発生した地震です。地震の規模はM7.5で、死者は160人でした。
ゴビ・アルタイ地震(1957年)
1957年12月4日にモンゴルで発生した地震です。ゴビアルタイ山脈北麓に沿った活断層の活動によるもので、長さ約260kmの地表地震断層が出現しました。地震の規模はM8.3で、死者は30人です。
イランの地震(1957年)
1957年12月13日にイラン西部の Farsinaj で発生した地震です。地震の規模はM7.2で、死者は2,000人でした。
エクアドルの地震(1958年)
1958年1月19日にエクアドルとコロンビアの国境近くのエスメラルダスで発生した地震です。地震の規模はM7.8で、死者は20人でした。津波も発生しました。
リツヤ湾地震(1958年)
1958年7月9日にアラスカ州のリツヤ湾で発生した地震です。地震の規模はM7.9でした。この地震により大規模な落石(推定3000万立方メートルの岩石が約914メートル落下)することにより、高さ約524メートルと推定されている観測史上最大の津波が発生しました。
エトロフ沖地震(1958年)
1958年11月7日71時58分にエトロフ沖で発生した深さ約80kmの千島海溝を震源とする地震です。地震の規模はM8.1でした。釧路、鶴居、標津などで震度5でした。津波が発生し、霧多布で2m、根室で81cm、浦河で65cmでした。
恒春近海地震(1959年)
1959年8月15日に台湾の屏東県恒春で発生した地震です。地震の規模はM7.1で、死者17人でした。
アガディール地震(1960年)
1960年2月29日にモロッコで発生した地震です。地震の規模はM5.7で、死者は13,100人でした。震源に近いアガディールが壊滅状態になりました。
チリ地震(1960年)
1960年2月29日にチリで発生した巨大地震です。南米プレートの下にナスカプレートが沈み込むチリ海溝で発生した地震で、地震の規模は観測史上最大のMw9.5でした。チリ全土で死者が1,743人、負傷者が667人でした。
断層の長さが約800km、断層のずれが約20mの巨大な海底変動により大津波が発生し、地震発生15分後には約18mの津波がチリ沿岸部を襲い、約17時間後にはハワイ諸島を、22.5時間後には日本を襲いました。ハワイのヒロ市では約10.7mの津波が、日本でも北海道から沖縄までの広い範囲で2~6mの津波があり多くの犠牲者が出ました。当時、日本では津波襲来前に地震警報が発せられず、津波襲来の2時間後に初めて発せられました。日本での津波による死者行方不明は142人、負傷者は855人でした。
なお、本震の前にはM7~7.5の前震が5~6回ありました。
まとめ
この記事をまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
内閣府防災情報のページ
宇津徳治,2004,世界の被害地震の表(古代から2002年まで),宇津徳治先生を偲ぶ会,東京,電子ファイル最終版.
気象庁ホームページ
中央気象署ホームページ
『北海道南西沖地震奥尻町記録書』奥尻町(1996/3),p. 221
地質調査総合センターホームページ
気象庁ホームページ
国土地理院ホームページ
長岡技術科学大学ホームページ
Forbes Japan
内閣府防災情報のページ
防災システム研究所ホームページ
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