はじめに
顕著な災害を起こした自然現象(火山、地震、気象)に対して気象庁は名称を定めています。例えば、火山現象では「平成3年(1991年)雲仙岳噴火」、地震現象では「平成7年(1995年)兵庫県南部地震」、気象現象では「令和2年7月豪雨」があります。
名称を定める目的としては、災害発生後の応急・復旧活動の円滑化や、その災害における経験や貴重な教訓を後世に伝承することを挙げられます。
火山現象の場合、相当の人的被害などの顕著な被害が発生した場合や、長期間にわたる避難生活等の影響があった場合に名称が定められます。
この記事では、「平成27年口永良部島噴火」についてまとめます。
概要
口永良部島は古い火山体である西部の山々と、島の中央部から東部を構成する新岳・古岳・野池山等の火山体で構成される長径が12km、最大幅が5kmのひょうたん型の島です。有史以降、1841年、1931年、1933年~1934年、1945年、1966年、1968年~1969年、1972年、1973年、1974年、1976年、1980年に噴火し、大きな被害をもたらしたこともありました。
2014年には1980年以来の噴火が発生しました。そして、2015年5月29日に新岳で爆発的な噴火が発生し、火砕流も発生したことから、全島民及び来島者や屋久島に避難しました。12月25日に一部地域を除いて避難指示が解除され、住民の帰島が開始されました。
人的被害は負傷者が1人でしたが、全島民が島外避難することになったため、「平成27年口永良部島噴火」と名付けられました。
なお、口永良部島は2018年、2019年、2020年にも噴火しました。



火山活動の詳細
発生時期
2015年5月29日、6月18日、6月19日(噴火)
発生場所
口永良部島(鹿児島県熊毛郡屋久島町口永良部島)
火山活動と災害対応の推移
| 発生年月日 | 時刻 | 内容 |
| 2014年8月3日 | 12:24 | 噴火が発生し、灰色の噴煙が火口縁上800m以上まで上がる |
| 2015年1月24日 | 一時的に地震が増加 | |
| 2015年3月24日 | 新岳西側斜面の火映を観測 | |
| 2015年3月25日 | 新岳西側の熱異常域で温度の上昇が認められ、火口内で新たな熱異常域を確認 | |
| 2015年5月23日 | 8:00 | 規模の大きな地震が発生(口永良部島公民館で震度3) |
| 2015年5月29日 | 9:59 | 新岳で爆発的な噴火が発生し、黒灰色の噴煙が火口縁上9,000m以上に上がる。 この噴火に伴い火砕流が発生し、新岳の北西側では海岸にまで達する |
| 2015年5月29日 | 10:07 | 気象庁が噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から5(避難)へ引き上げ |
| 2015年5月29日 | 10:15 | 口永良部全島に対し、島外への避難勧告を発令 |
| 2015年5月29日 | 10:20 | 避難勧告を避難指示へ切り替え |
| 2015年6月18日 | 12:17 | 噴火が発生し、口永良部島の東海上で噴火に伴う小さな噴石及び降灰を確認 |
| 2015年6月19日 | ごく小規模な噴火が発生 | |
| 2015年12月25日 | 一部地域を除き避難指示を解除。住民の帰島開始 | |
| 2016年6月14日 | 18:00 | 気象庁が火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを5(避難)から3(入山規制)へと引き下げ |
| 2016年6月25日 | 10:00 | 寝待地区を除き避難指示を解除 |
| 2016年10月25日 | 全ての避難指示を解除 |
被害状況
人的被害
死者:0人
行方不明者:0人
負傷者:1人
※118人の島民と19人の来島者が屋久島に避難
家屋の被害
なし。ただし、全島避難となった期間中の大雨・台風等の二次災害により、一部家屋では損壊、腐食、床下浸水、度重なる停電による家電故障等の被害あり
その他の被害
ライフライン施設に大きな被害なし
噴石散乱の影響で本村地区と湯向地区を結ぶ町道が通行不能になった
まとめ
平成27年口永良部島噴火についてまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
内閣府防災情報のページ
気象庁ホームページ
鹿児島県公式ホームページ




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