- はじめに
- 2011年から2020年に発生した地震
- カンタベリー地震(2011年)
- ミャンマーの地震(2011年)
- インド北東部の地震(2011年)
- トルコ東部地震(2011年)
- フィリピンの地震(2012年)
- メキシコ南部の地震(2012年)
- スマトラ島沖地震(2012年)
- イランの地震(2012年)
- グアテマラの地震(2012年)
- ミャンマーの地震(2012年)
- サンタクルーズ諸島の地震(2013年)
- イラン・パキスタン国境付近の地震(2013年)
- 蘆山地震(2013年)
- オホーツク海深発地震(2013年)
- パキスタン南西部の地震(2013年)
- ボホール島の地震(2013年)
- イキケ地震(2014年)
- 魯甸地震(2014年)
- ネパール地震(2015年)
- イヤペル地震(2015年)
- ヒンドゥークシの地震(2015年)
- 台湾南部地震(2016年)
- エクアドル地震(2016年)
- イタリア中部地震(2016年)
- 慶州地震(2016年)
- 北カンタベリー地震(2016年)
- スマトラ北部の地震(2016年)
- 九寨溝地震(2017年)
- チアパス地震(2017年)
- プエブラ地震(2017年)
- イラン・イラク地震 (2017年)
- 花蓮地震(2018年)
- パプアニューギニア地震(2018年)
- ロンボク島地震(2018年)
- フィジー諸島の地震(2018年)
- スラウェシ島地震(2018年)
- ニューブリテンの地震(2019年)
- ペルー北部の地震(2019年)
- ハルマヘラ島の地震(2019年)
- マルク諸島の地震(2019年)
- アルバニア地震(2019年)
- オアハカ州沿岸の地震(2020年)
- エーゲ海地震(2020年)
- まとめ
はじめに
日本は地震が多く発生する国であることは言うまでもありません。2000年から2009年の期間に全世界でM6.0以上の地震が1036回発生しましたが、日本で212回(約20%)発生しており、その多さは際立っています。しかし、80%は海外で発生しており、巨大地震による大きな被害も毎年のようにニュースになっています。
下図は2014年から2023年の期間に発生した震央分布図です。プレートの境界で大きな地震が多く発生していることがわかります。

この記事では、20世紀以降に日本を除く世界で発生した巨大地震や被害者が多かった地震をまとめます。
2011年から2020年に発生した地震
カンタベリー地震(2011年)
2011年2月22日にニュージーランド南島のカンタベリー地方で発生した地震です。地震の規模はM6.3で、死者が185人(28人の日本人を含む)、負傷者が6千人以上、液状化現象により5万棟の家屋に被害がありました。
ミャンマーの地震(2011年)
2011年3月24日にミャンマーのターレイ北部で発生した地震です。地震の規模はM6.8で、死者は75人でした。震源はミャンマー、タイ、ラオスの国境付近で、ミャンマーからラオス、中国にかけて200km以上の長さに及ぶ Nam Ma 断層の西縁部にあたります。
インド北東部の地震(2011年)
2011年9月18日にインド北東部のシッキム州で発生した地震です。 地震の規模はMw6.9で、インドおよび周辺国において死者が108人、建物被害が1万棟以上でした。
トルコ東部地震(2011年)
2011年10月23日にトルコ東部のヴァンで発生した地震です。地震の規模はM7.3で、死者が604人、負傷者が2,608人でした。
フィリピンの地震(2012年)
2012年2月6日にフィリピンのネグロス島沖で発生した地震です。地震の規模はMw6.7で、少なくとも 48人が死亡し、92 人が行方不明となりました。
メキシコ南部の地震(2012年)
2012年3月20日にメキシコ南部のオアハカ州で発生した地震です。地震の規模はM7.4で、死者が2人、負傷者が13人でした。
スマトラ島沖地震(2012年)
2012年4月11日にスマトラ島沖で発生した地震です。地震の規模はM8.6で、2時間後にM8.2の地震もありました。横ずれ断層型地震と考えられ、そのために大規模な津波は発生しませんでした。死者が5人、負傷者が4人でした。
イランの地震(2012年)
2012年8月11日にイラン北西部タブリーズ付近で発生した地震です。地震の規模はM6.4で、11分後にもM6.3の地震がありました。この地震による死者は306人で、負傷者は3千人でした。
グアテマラの地震(2012年)
2012年11月7日にグアテマラの太平洋岸沖合で発生した地震です。地震の規模はM7.4で、死者が48人以上、行方不明者が100人、負傷者が155人でした。メキシコのサリナクルスで35cmの津波が観測されました。
ミャンマーの地震(2012年)
2012年11月11日にミャンマーのシュウェボーで発生した地震です。地震の規模はM6.7で、死者が26人以上、負傷者が230人でした。
サンタクルーズ諸島の地震(2013年)
2013年2月6日にソロモン諸島南東のサンタクルーズ諸島沖で発生した地震です。地震の規模はM8.0で、インド・オーストラリアプレートと太平洋プレートの境界で発生した逆断層型地震でした。津波が発生し、震源に近いネンドー島(サンタクルーズ諸島)では20数ヶ所の集落で流出や破損がありました。また全太平洋域で津波が観測されました。
イラン・パキスタン国境付近の地震(2013年)
2013年4月16日にイランとパキスタン国境付近で発生した地震です。地震の規模はMw7.7で、死者が40人以上、負傷者が数百人でした。
蘆山地震(2013年)
2013年4月20日に中国四川省蘆山で発生した地震です。地震の規模はM7.0で、死者が196人、行方不明者が21人、負傷者が13,484人、被災者が約200 万人、倒壊家屋が28,000軒でした。蘆山県龍門郷では99%の家屋が倒壊しました。
オホーツク海深発地震(2013年)
2013年5月24日にオホーツク海の深さ609kmで発生した地震です。地震の規模はMw8.3で、日本の広い範囲で震度1〜3の揺れがありました。約9時間後にも深さ623kmでMw6.7の地震がありました。
パキスタン南西部の地震(2013年)
2013年9月24日にパキスタン南西部のバルチスタン州で発生した地震です。地震の規模はM7.7で、死者が825人、負傷者が619人でした。また、グワダルの沖合で海底が隆起し、高さ20メートルほどの島が出現しました。
ボホール島の地震(2013年)
2013年10月15日にフィリピンのボホール島で発生した地震です。地震の規模はM6.8で、死者が222人、負傷者が976人でした。
イキケ地震(2014年)
2014年4月1日にチリ北部沿岸で発生した地震です。地震の規模はM8.2で、死者が3人でした。津波が発生し、チリのイキケで2.11m、ピサグアで1.73m、パタッシュで1.51mでした。沈み込む海洋プレート(ナスカプレート)と陸側のプレート(南アメリカプレート)の境界であるペルー・チリ海溝で発生した地震です。
魯甸地震(2014年)
2014年8月3日に中国雲南省昭通市魯甸県竜頭山鎮で発生した地震です。地震の規模はM6.5で、震源の深さは12kmでした。この地震により、死者が589人、行方不明者が9人、負傷者が2,401人の被害がありました。ユーラシアプレートの地殻内で発生した横ずれ断層型地震でした。
ネパール地震(2015年)
2015年4月25日にネパール中央部のゴルカ郡で発生した地震です。地震の規模はMw7.8で、震源の深さは15kmでした。死者が9,000人、負傷者が約2万2,000人、全壊・一部損壊した住宅が約89万軒、被災者が約560万人でネパール国民の1/5という甚大な被害でした。5月12日にはシンドパルチョーク郡でMw7.2の余震がありました。
イヤペル地震(2015年)
2015年9月16日にチリ中部沿岸で発生した地震です。地震の規模はMw8.3でした。津波が発生し、チリのコキンボで 475cm、仏領ポリネシアのヌクヒバで 137cmでした。日本では久慈港で78cmの津波を観測した他、北海道から九州地方にかけての太平洋沿岸、沖縄県、伊豆・小笠原諸島で津波を観測しました。この地震による死者は15人、負傷者は34人でした。
ヒンドゥークシの地震(2015年)
2015年10月26日にアフガニスタン東部のヒンドゥークシで発生した地震です。地震の規模はMw7.5で、震源はヒンドゥークシ地方ジャルム付近の深さ213kmでした。パキスタンで死者が279人、アフガニスタンで死者が107人等の被害がありました。
台湾南部地震(2016年)
2016年2月6日に台湾南部の高雄で発生した地震です。地震の規模はM6.4でした。地震により台南市のビルが崩壊・損傷し、死者が117人、負傷者が550人、損壊家屋が200軒以上、損壊校舎が186校の被害が発生しました。
エクアドル地震(2016年)
2016年4月16日にエクアドル沿岸部で発生した地震です。地震の規模はM7.8で、死者が668人、行方不明者数が8人、避難者数が23,155人でした。
イタリア中部地震(2016年)
2016年8月24日にタリア中部のアックーモリで発生した地震です。地震の規模はMw6.2で、震源の深さは5kmでした。ユーラシアプレート内部で発生した正断層型地震でした。この地震による死者は292人、負傷者は約400人でした。
慶州地震(2016年)
2016年9月12日に韓国南部で発生した地震です。19時44分にM5.2、20時32分にM5.8の地震がありました。韓国気象庁が1978年に観測を始めて以来、韓国で起きた地震としては最も大きな地震でした。大きな被害はありませんでした。
北カンタベリー地震(2016年)
2016年11月14日にニュージーランド南島の北東部を震源とする地震です。地震の規模はMw7.8で、震源の深さは23kmでした。大きな地滑りにより線路や高速道路が破壊されました。また、津波が発生し、カイクラで2.5mでした。死者が2人の被害がありました。
スマトラ北部の地震(2016年)
2016年12月7日にインドネシアのスマトラ北部アチェで発生した地震です。地震の規模はMw6.5で、死者が104人、負傷者が1,273人でした。ユーラシアプレート内部で発生した横ずれ断層型地震でした。
九寨溝地震(2017年)
2017年8月8日に中国四川省九寨溝で発生した地震です。地震の規模はMw6.5で、死者は25人でした。この地震により世界遺産の九寨溝にある湖「火花海」が長さ50m、深さ12m、幅20mにわたり決壊して水がほとんどなくなりました。

チアパス地震(2017年)
2017年9月7日にメキシコ南部のチアパス州沿岸で発生した地震で津波も発生しました。地震の規模はMw8.1で、死者が98人、負傷者が250人でした。この地震は沈み込むプレート内のほぼ全部を破壊する地震であった可能性があります。
プエブラ地震(2017年)
2017年9月19日にメキシコ中部のプエブラで発生した地震です。地震の規模はMw7.1で、死者が369人、負傷者が6千人でした。メキシコシティでも大きな被害があり、228人が犠牲となりました。
イラン・イラク地震 (2017年)
2017年11月12日にイランとイラクの国境付近で発生した地震です。地震の規模はMw7.3で、震源の深さは19kmでした。ユーラシアプレートとアラビアプレートの境界で発生した逆断層型地震でした。この地震により、イランでは少なくとも死者が569人、負傷者が9000人以上、被災者数が約43万人、家屋の被害は約5万軒(うち約3万軒が半壊又は全壊)でした。また、イラクでは死者が10人、負傷者が約500人が、被災者が5000人以上でした。
花蓮地震(2018年)
2018年2月6日に台湾の花蓮付近で発生した地震です。地震の規模はMw6.4で、死者が17人、負傷者が289人でした。震度7(日本の震度階とほぼ同じ)で、高層の建物が倒壊するなどの被害がありました。
パプアニューギニア地震(2018年)
2018年2月26日にパプアニューギニアで発生した地震です。地震の規模はMw7.5で、死者が100人以上、負傷者が数千人でした。内陸の山岳地帯で発生した強い地震で、土砂崩れや道路の寸断などの被害がありました。3月6日にはヘラ州でMw6.7の地震があり、死者が18人でした。
ロンボク島地震(2018年)
2018年8月5日にインドネシアのロンボク島北部で発生した地震です。地震の規模はMw6.9でした。7月29日にはMw6.4、8月19日にもMw6.9の地震があり、一連の地震による死者は560人、負傷者は1,400人以上でした。
フィジー諸島の地震(2018年)
2018年8月19日にフィジー近海で発生した地震です。地震の規模はMw8.2で、震源の深さは600kmでした。太平洋プレート内部で発生した地震です。
スラウェシ島地震(2018年)
2018年9月28日にインドネシアのスラウェシ島パルで発生した地震です。地震の規模Mw7.5、死者が2113人、行方不明者が680人、避難者が22万人以上でした。津波が発生し、パルで3mでした。さらに、大規模な液状化現象により町が一瞬にしてなくなるという大きな災害もありました。
ニューブリテンの地震(2019年)
2019年5月14日にパプアニューギニアのニューブリテン島で発生した地震です。地震の規模Mw7.6で、震源の深さは10kmでした。大きな被害はありませんでした。
ペルー北部の地震(2019年)
2019年5月26日にペルー北部で発生した地震です。地震の規模はMw7.9で、死者が2人、負傷者が15人でした。ナスカプレート内部で発生した地震でした。
ハルマヘラ島の地震(2019年)
2019年7月14日にインドネシアのハルマヘラ島で発生した地震です。地震の規模はMw7.2で、 死者が14人、負傷者が129人でした。横ずれ断層型の地震でした。
マルク諸島の地震(2019年)
2019年9月26日にインドネシアのマルク諸島で発生した地震です。地震の規模はM6.5で、 死者が19人、負傷者が100人以上でした。
アルバニア地震(2019年)
2019年11月26日にアルバニアで発生した地震です。地震の規模はM6.4で、 死者が51人、負傷者が2千人でした。
オアハカ州沿岸の地震(2020年)
2019年6月23日にメキシコのオアハカ州沿岸で発生した地震です。地震の規模はM7.4で、 死者が10人でした。津波が発生し、メキシコのサリナ・クルスで0.68mでした。
エーゲ海地震(2020年)
2020年10月30日にエーゲ海で発生した地震です。地震の規模はMw7.0でした。津波が発生し、トルコのイズミル・スフェリサル地区では海岸から約50m内陸まで津波が到達し、ギリシャのサモス島では津波による建物被害がありました。トルコで死者が115 人、負傷者が1,034人、ギリシャで死者が2人でした。
まとめ
この記事をまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
内閣府防災情報のページ
宇津徳治,2004,世界の被害地震の表(古代から2002年まで),宇津徳治先生を偲ぶ会,東京,電子ファイル最終版.
日本赤十字社ホームページ
GSJ 地質ニュース Vol. 6 No. 4(2017)121-127.
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
東京大学地震研究所ホームページ
気象庁ホームページ
津波工学研究報告 第32号 (2015) 9−12.
復興 (8号) Vol.5 No.2 2013.12. 53−60.
地震本部ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
日本赤十字社ホームページ
地震本部ホームページ
気象庁ホームページ
日本赤十字社ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
京都大学ホームページ
気象庁ホームページ
日本赤十字社ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
日本赤十字社ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
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