耐震マットによる固定のメカニズム

耐震マットによる固定のメカニズム 自然災害に備えるブログ Ready Japan耐震マット
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この記事は下記の方にお勧めです。

・耐震マットでどうして耐震固定できるかを知りたい方
・粘着と接着の違いを知りたい方
・耐震マットを使えるかどうかを確かめる方法を知りたい方

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はじめに

悩んでいる人
悩んでいる人

耐震マットはどうして耐震固定できるんだろう

耐震マットの特長のひとつとして繰り返し使用できること、つまり、貼ったり剥がしたりできることをあげられます。それでは、どうして貼ったり剥がしたりできるのでしょうか? それは、接着ではなく粘着しているからです。 

それでは、粘着と接着は何が違うのでしょうか?

この記事では、耐震マットによる耐震固定のメカニズムについてまとめます。

粘着と接着

モノをくっつける

モノとモノをくっつける方法はいろいろあります。例えば、溶接、釘やネジでの固定、面ファスナー(いわゆるマジックテープ。マジックテープは株式会社クラレの登録商標です。)での固定を挙げられます。さらに、接着剤や粘着剤で固定をすることもあるでしょう。これらの方法は目的に応じて使い分けられています。

「接着剤」と「粘着剤」は似たような単語で、その違いがはっきりとしていない方もおられるのではないでしょうか。この章では接着と粘着についてまとめます。

接着とは

接着とは「接着剤を媒介とし、化学的もしくは物理的な力またはその両者によって二つの面が結合した状態」と定義されています。ここでいう化学的な力や物理的な力として下図の3つ(機械的結合、物理的結合、化学的結合)を挙げられます。

(1)機械的結合
 機械的結合は物理的な力の一つです。接着剤で固定しようとする材料(被着材)の表面には、通常、凹凸や孔があります。接着剤は流動性があるため凹凸や穴に入り込み、そこで硬化することにより接着の効果が発現します。これをアンカー効果(アンカー:いかりのこと)やファスナー効果と呼ばれています。
 機械的結合での接着の場合、材質が同じであれば、表面がツルツルの被着材よりも表面が荒れた被着材の方がより強く接着します。

(2)物理的結合
 物理的結合(物理的相互作用)は分子間力ファンデルワールス力と言われるものです。接着剤の分子や被着材の分子はそれぞれの分子内で分極(+と-に分かれている)しています。どれだけ分極しているかは素材によって異なります。
 分子間力は分子同士が電気的に引き合う力で、接着の場合、接着剤の分子と被着材料表面の分子が電気的に引き合う力になります。
 接着剤、被着材のそれぞれの分子の極性が高い(強く分極している)ほど強く接着することになります。

(3)化学的結合
 化学的結合(化学的相互作用)は、接着剤と各被着材が共有結合(原子同士で互いの電子を共有することにより生じる化学結合)や水素結合(2つの陰性の強い原子(N,O,F,Cl,Brなど)の間に水素原子が入ってできる結合)などの化学反応によって結合することによる接着のことです。水素結合はファンデルワールス力より強く、共有結合より弱い結合です。

 接着の特徴として、接着面を剥がすと被着材や接着剤が破壊することを挙げられます。これは、機械的結合や化学的結合の共有結合が強く接着することが要因です。

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粘着とは

 粘着は接着の一つの形態と言えます。粘着の特徴として剥がすことができ、剥がしても被着材が破壊しないことを挙げられます(ただし、被着材の表面が弱い場合は破壊することがあります)。

 粘着も接着と同じように(1)機械的結合、(2)物理的結合、(3)化学的結合が合わさったものと考えられます。

(1)機械的結合
 耐震マットによる粘着の場合、液体の接着剤のような流動性がないため、下図のように被着材の凹凸や孔を埋める効果は限定され、機械的結合による力は接着よりも小さくなります(赤い部分まで耐震マットが届かず、空隙になっている)。そのため、アンカー効果が弱く、剥がした時の被着材の破壊が発生しにくくなります。

(2)物理的結合
 耐震マットによる粘着の場合、上記のように被着材の表面の凹凸への追随が液体の接着剤よりも悪いため、被着材の表面が平坦であるほど物理的結合が強くなります。

(3)化学的結合
 耐震マットによる粘着の場合、耐震マットと被着材間での化学反応がないので、剥がした時に被着材を破壊するような共有結合は働いていません。ただし、耐震マットの種類によっては水素結合が強く発現するような設計にしている商品もあります。水素結合は共有結合よりも弱いため、被着材を破壊するほどの強度にはなりません。

以上のことから、耐震マットの場合、被着材が平坦(ツルツル)であるほど強く粘着すると言えます。逆に言えば、ザラザラしている表面の被着材には強く粘着せず、そのような表面を有する被着材の耐震固定には向いていないと考えられます。

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耐震マットで固定できるもの

悩んでいる人
悩んでいる人

耐震マットはどんな対象物にも使えるのかなぁ?

耐震マットはどんな対象物にも使えるわけではありません。対象物の材質、表面状態、表面処理の有無などによって使えるもの、使えないものがあります。

◯耐震マットを使える材質の例
 ・木材(表面が平坦なもの)
 ・金属(表面が平坦なもの)
 ・セラミックス(表面が平坦なもの)
 ・極性の高いプラスチック(ポリ塩化ビニル、PET、アクリル、ナイロン)(表面が平坦なもの)

○耐震マットを使用できない材質の例
 ・表面に凹凸のあるもの
 ・極性の低いプラスチック(フッ素樹脂(例えばテフロン®︎)、シリコーン樹脂
 ・一部の化粧板
 ・撥水加工や防汚加工したもの
 ・表面が弱いもの(劣化した塗装膜、紙製の壁紙)
 

耐震マットの使用可否の確認方法

悩んでいる人
悩んでいる人

耐震マットを購入する前に使えるか使えないかを確認できないのかなぁ

ある対象物に耐震マットが使えるか使えないかは最終的には耐震マットを貼らないとわかりません。しかし、購入する前にある程度の使える、使えないの判断をすることができます。

その方法はセロハンテープを耐震マットを貼る予定の場所に貼って剥がしてみることです。セロハンテープが充分に粘着していれば耐震マットも充分に粘着する可能性が高く、セロハンテープがすぐに剥がれるようであれば耐震マットも充分に粘着しない可能性が高いと言えます。

まずはセロハンテープで粘着の強度を確かめて、粘着が充分であれば耐震マットを購入するようにしましょう。

まとめ

この記事をまとめます。

  • 耐震マットは接着ではなく粘着でモノを固定します
  • 粘着は接着の一種で、被着物を破壊することなく剥がせることが特徴です
  • 接着は機械的結合+物理的結合+化学的結合が合わさったものです
  • 粘着では機械的結合と化学的結合が弱くなります
  • 耐震マットが使える材質と使えない材質があり、セロハンテープを貼って剥がすことにより使える・使えないのある程度の判断ができます

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