はじめに
天気予報やニュースで「台風の上陸」や「台風の接近」というワードを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
「台風の上陸」は、台風の中心が完全に本土(北海道、本州、四国、九州の4島)の陸上に達したことを言います。なお、台風の中心が小さい島や小さい半島を横切って短時間で再び海上に出る場合は、「台風の上陸」ではなく、「台風の通過」と言います。
一方、「台風の接近」は、台風の中心が、ある地点から300km以内に入ることを言い、「日本本土への接近」と言う場合は、北海道・本州・四国・九州のいずれかへの接近を指します。
年間の台風の平年値(1991年~2020年の30年平均)は、発生数が25.1個、接近数が11.7個、上陸数が3.0個です。
この記事では1951年〜1955年に日本の上陸もしくは接近した台風についてまとめます。

日本に上陸・接近した台風 1951年
1951年は台風の発生数が21個、接近数が6個、上陸数が2個でした。
1951年 台風第6号(上陸)
1951年の台風第6号は、6月29日15時に発生し、7月2日21時に消滅しました。最低気圧は975hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が6人、負傷者が28人、住家の全壊が47棟、半壊が94棟、流失が40棟、一部破損が5棟、床上浸水が4,518棟、床下浸水が20,735棟の被害がありました。徳島県で家屋の全壊が多く発生し、兵庫県と大阪府で床下浸水が多く発生しました。

1951年 台風第15号(上陸)
1951年の台風第15号(ルース台風)は、10月9日9時に発生し、10月16日9時に消滅しました。最低気圧は924hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が943人、負傷者が2,644人、住家の全壊が21,527棟、半壊が47,948棟、流失が3,178棟、一部破損が148,454棟、焼失が11棟、床上浸水が30,110棟、床下浸水が108,163棟の被害がありました。特に、広島県、山口県、鹿児島県で多くの死者が発生し、被害の大きな台風でした。

1951年 台風第4号(接近)
1951年の台風第4号は、4月30日3時に発生し、5月21日21時に消滅しました。最低気圧は909hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1951年 台風第7号(接近)
1951年の台風第7号は、7月3日3時に発生し、7月5日9時に消滅しました。最低気圧は992hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1951年 台風第8号(接近)
1951年の台風第8号は、7月24日21時に発生し、7月25日9時に消滅しました。最低気圧は1005hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1951年 台風第11号(接近)
1951年の台風第11号は、8月11日9時に発生し、8月24日21時に消滅しました。最低気圧は886hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が4人、負傷者が11人、住家の全壊が23棟、半壊が40棟、流失が1棟、一部破損が2棟、床上浸水が37棟、床下浸水が585棟の被害がありました。

1951年 台風第14号(接近)
1951年の台風第14号は、9月25日9時に発生し、9月28日21時に消滅しました。最低気圧は980hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1951年 台風第18号(接近)
1951年の台風第18号は、10月31日9時に発生し、11月2日3時に消滅しました。最低気圧は980hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

日本に上陸・接近した台風 1952年
1952年は台風の発生数が27個、接近数が9個、上陸数が3個でした。
1952年 台風第2号(上陸)
1952年の台風第2号は、6月20日15時に発生し、6月25日3時に消滅しました。最低気圧は960hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が136人、負傷者が28人、住家の全壊が52棟、半壊が89棟、流失が21棟、一部破損が261棟、焼失が2棟、床上浸水が4,021棟、床下浸水が35,747棟の被害がありました。死者が静岡県で45人、千葉県で43人など大きな被害が発生しました。

1952年 台風第4号(上陸)
1952年の台風第4号は、7月14日9時に発生し、7月15日21時に消滅しました。最低気圧は995hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第9号(上陸)
1952年の台風第9号は、8月13日9時に発生し、8月20日9時に消滅しました。最低気圧は955hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第5号(接近)
1952年の台風第5号は、7月16日15時に発生し、7月20日15時に消滅しました。最低気圧は992hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第7号(接近)
1952年の台風第7号は、8月9日15時に発生し、8月9日9時に消滅しました。最低気圧は990hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第8号(接近)
1952年の台風第8号は、8月5日3時に発生し、8月7日15時に消滅しました。最低気圧は985hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第11号(接近)
1952年の台風第11号は、8月30日9時に発生し、9月5日9時に消滅しました。最低気圧は985hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第14号(接近)
1952年の台風第14号は、9月28日15時に発生し、10月2日21時に消滅しました。最低気圧は975hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第15号(接近)
1952年の台風第15号は、10月6日3時に発生し、10月10日15時に消滅しました。最低気圧は985hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第20号(接近)
1952年の台風第20号は、10月31日9時に発生し、11月8日3時に消滅しました。最低気圧は920hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第21号(接近)
1952年の台風第21号は、11月9日15時に発生し、11月15日21時に消滅しました。最低気圧は915hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1952年 台風第22号(接近)
1952年の台風第22号は、11月17日9時に発生し、11月22日15時に消滅しました。最低気圧は960hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

日本に上陸・接近した台風 1953年
1953年は台風の発生数が23個、接近数が8個、上陸数が2個でした。
1953年 台風第2号(上陸)
1953年の台風第2号は、5月29日15時に発生し、6月7日21時に消滅しました。最低気圧は940hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が54人、負傷者が56人、住家の全壊が128棟、半壊が135棟、流失が19棟、一部破損が1,520棟、床上浸水が1,810棟、床下浸水が31,830棟の被害がありました。梅雨前線が日本の南岸に停滞していたため、西日本で被害が増大しました。

1953年 台風第13号(上陸)
1953年の台風第13号は、9月18日9時に発生し、9月28日3時に消滅しました。最低気圧は900hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が478人、負傷者が2,559人、住家の全壊が5,989棟、半壊が17,467棟、流失が2,615棟、一部破損が60,321棟、焼失が6棟、床上浸水が144,300棟、床下浸水が351,575棟の被害がありました。死者が京都府で117人、愛知県74人で、福井県で104人などの大きな被害が発生しました。

1953年 台風第4号(接近)
1953年の台風第4号は、6月26日15時に発生し、7月7日9時に消滅しました。最低気圧は910hPaでした。
この台風により、沖縄県で住家の全壊が54棟、半壊が427棟、流失が11棟の被害がありました。

1953年 台風第5号(接近)
1953年の台風第5号は、7月27日15時に発生し、8月3日9時に消滅しました。最低気圧は970hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1953年 台風第6号(接近)
1953年の台風第6号は、8月2日3時に発生し、8月10日9時に消滅しました。最低気圧は980hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1953年 台風第7号(接近)
1953年の台風第7号は、8月8日15時に発生し、8月19日9時に消滅しました。最低気圧は885hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1953年 台風第9号(接近)
1953年の台風第9号は、8月19日3時に発生し、8月22日15時に消滅しました。最低気圧は975hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1953年 台風第15号(接近)
1953年の台風第15号は、10月1日15時に発生し、10月3日9時に消滅しました。最低気圧は999hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1953年 台風第16号(接近)
1953年の台風第16号は、10月5日9時に発生し、10月8日3時に消滅しました。最低気圧は967hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1953年 台風第18号(接近)
1953年の台風第18号は、10月14日9時に発生し、10月23日9時に消滅しました。最低気圧は915hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

日本に上陸・接近した台風 1954年
1954年は台風の発生数が23個、接近数が5個、上陸数が5個でした。
1954年 台風第5号(上陸)
1954年の台風第5号は、8月12日9時に発生し、8月20日21時に消滅しました。最低気圧は940hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が73人、負傷者が69人、住家の全壊が331棟、半壊が1,321棟、流失が29棟、一部破損が3,761棟、床上浸水が3,784棟、床下浸水が28,481棟の被害がありました。九州、四国、近畿、東海、関東を進み、宮崎県で24人、鹿児島県で13人の死者など、各地で被害が発生しました。

1954年 台風第12号(上陸)
1954年の台風第12号は、9月5日15時に発生し、9月16日9時に消滅しました。最低気圧は910hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が146人、負傷者が311人、住家の全壊が1,651棟、半壊が4,749棟、流失が497棟、一部破損が31,944棟、床上浸水が45,040棟、床下浸水が136,340棟の被害がありました。九州を縦断し、九州、四国、中国地方に大きな被害がありました。

1954年 台風第13号(上陸)
1954年の台風第13号は、9月1日9時に発生し、9月9日3時に消滅しました。最低気圧は940hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が32人、負傷者が19人、住家の全壊が167棟、半壊が187棟、一部破損が1,197棟、床上浸水が77棟、床下浸水が1,700棟の被害がありました。台風が通過した九州と中国地方で被害がありました。

1954年 台風第14号(上陸)
1954年の台風第14号は、9月12日9時に発生し、9月20日9時に消滅しました。最低気圧は950hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が54人、負傷者が41人、住家の全壊が66棟、半壊が125棟、一部破損が202棟、床上浸水が5,911棟、床下浸水が37,851棟の被害がありました。近畿、東海、関東地方を中心に大雨による被害があり、静岡県で23人、福島県で15人の死者がありました。

1954年 台風第15号(上陸)
1954年の台風第15号(洞爺丸台風)は、9月21日3時に発生し、9月28日9時に消滅しました。最低気圧は956hPaでした。
9月26日の2時頃に鹿児島湾から大隅半島北部に上陸し、九州東部を縦断し、中国地方を横断し、8時頃には山陰沖から日本海に進み、さらに発達しながら北海道に接近し、21時には最盛期を迎えて北海道寿都町沖を通過し、27日0時過ぎに稚内市付近に達しました。
この台風により函館港から出港した洞爺丸を含む5隻の青函連絡船が暴風と高波で遭難し、洞爺丸の乗員乗客1,139人が死亡しました。また、北海道岩内町では3,300戸が焼失する大火が発生しました。
この台風による主な被害は、死者・行方不明者が1,761人、負傷者が1,601人、住家の全壊が8,005棟、半壊が21,771棟、流失が391棟、床上浸水が17,569棟、床下浸水が85,964棟でした。

1954年 台風第4号(接近)
1954年の台風第4号は、7月7日9時に発生し、7月10日15時に消滅しました。最低気圧は985hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1954年 台風第6号(接近)
1954年の台風第6号は、8月13日9時に発生し、8月17日21時に消滅しました。最低気圧は965hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1954年 台風第7号(接近)
1954年の台風第7号は、8月21日9時に発生し、8月27日15時に消滅しました。最低気圧は998hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1954年 台風第18号(接近)
1954年の台風第18号は、10月24日15時に発生し、10月27日9時に消滅しました。最低気圧は1004hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1954年 台風第21号(接近)
1954年の台風第21号は、11月13日9時に発生し、11月21日15時に消滅しました。最低気圧は925hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

日本に上陸・接近した台風 1955年
1955年は台風の発生数が28個、接近数が12個、上陸数が4個でした。
1955年 台風第8号(上陸)
1955年の台風第8号は、7月14日15時に発生し、7月17日3時に消滅しました。最低気圧は995hPaでした。
この台風により九州南部で大雨による被害があり、死者・行方不明者が1人、負傷者が1人、住家の全壊が2棟、半壊が1棟、一部破損が3,761棟、焼失が1棟、床上浸水が23棟、床下浸水が1,033棟の被害がありました。

1955年 台風第22号(上陸)
1955年の台風第22号(ルイーズ台風)は、9月21日15時に発生し、10月1日3時に消滅しました。最低気圧は930hPaでした。
9月29日の22時頃に鹿児島県薩摩半島に上陸した時の中心気圧は940hPaで、歴代の第5位でした。
この台風による主な被害は、死者・行方不明者が79人、負傷者が365人、住家の全壊が6,593棟、半壊が13,912棟、流失が210棟、一部破損が72,559棟、焼失が7棟、床上浸水が153棟、床下浸水が51,908棟でした。九州・四国・中国地方では大雨と強風による被害があり、満潮と重なったため広島などの瀬戸内海の一部では高潮による被害もありました。

1955年 台風第23号(上陸)
1955年の台風第23号は、9月28日3時に発生し、10月4日15時に消滅しました。最低気圧は965hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が2人、負傷者が4人、住家の全壊が26棟、半壊が59棟、流失が3棟、一部破損が837棟、床上浸水が1,050棟、床下浸水が4,244棟の被害がありました。台風が通過した九州、四国、中国地方で被害がありました。

1955年 台風第26号(上陸)
1955年の台風第26号は、10月17日15時に発生し、10月21日9時に消滅しました。最低気圧は982hPaでした。
この台風により、死者・行方不明者が13人、負傷者が432人、住家の全壊が85棟、半壊が236棟、流失が2棟、一部破損が745棟、床上浸水が153棟、床下浸水が2,233棟の被害がありました。紀伊半島と中部地方で大雨や強風による被害がありました。

1955年 台風第4号(接近)
1955年の台風第4号は、4月17日9時に発生し、4月27日15時に消滅しました。最低気圧は980hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第7号(接近)
1955年の台風第7号は、7月7日15時に発生し、7月17日3時に消滅しました。最低気圧は920hPaでした。
この台風により沖縄県で被害があり、死者・行方不明者が5人、負傷者が5人、住家の全壊が1,414棟、半壊が1,522棟でした。特に宮古島で甚大な被害がありました。

1955年 台風第9号(接近)
1955年の台風第9号は、7月16日9時に発生し、7月25日3時に消滅しました。最低気圧は955hPaでした。
この台風により愛媛県で床下浸水が20棟の被害がありました。

1955年 台風第10号(接近)
1955年の台風第10号は、7月18日21時に発生し、7月22日21時に消滅しました。最低気圧は990hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第11号(接近)
1955年の台風第11号は、7月19日3時に発生し、7月22日21時に消滅しました。最低気圧は965hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第12号(接近)
1955年の台風第12号は、7月22日9時に発生し、7月23日9時に消滅しました。最低気圧は990hPaでした。
この台風により、負傷者が1人、住家の全壊が1棟、半壊が2棟、流失が2棟、床上浸水が6棟、床下浸水が178棟の被害がありました。上海沖で発生した台風は長崎上陸前に熱帯低気圧になりましたが、九州と四国で大雨による被害がありました。

1955年 台風第13号(接近)
1955年の台風第13号は、7月23日15時に発生し、7月29日21時に消滅しました。最低気圧は980hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第14号(接近)
1955年の台風第14号は、8月3日9時に発生し、8月16日9時に消滅しました。最低気圧は975hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第16号(接近)
1955年の台風第16号は、8月10日15時に発生し、8月17日3時に消滅しました。最低気圧は985hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第19号(接近)
1955年の台風第19号は、8月22日9時に発生し、8月25日9時に消滅しました。最低気圧は965hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

1955年 台風第25号(接近)
1955年の台風第25号は、10月7日9時に発生し、10月14日3時に消滅しました。最低気圧は955hPaでした。
この台風により、台風が接近した関東南部を中心に被害が発生し、死者・行方不明者が9人、負傷者が9人、住家の全壊が24棟、半壊が17棟、流失が8棟、一部破損が57棟、床上浸水が186棟、床下浸水が11,439棟でした。

1955年 台風第27号(接近)
1955年の台風第27号は、11月28日15時に発生し、12月3日21時に消滅しました。最低気圧は980hPaでした。
この台風による日本での被害はありませんでした。

まとめ
この記事をまとめます。
この記事は下記を参考にして作成しました。
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
気象庁ホームページ
防災科研ホームページ
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